更年期障害とホルモン療法
日本人女性の平均寿命は85歳となり、平均的な閉経年齢は50歳前後だといわれています。閉経を境に、女性の心と体にさまざまな変化があらわれる期間を更年期といいます。更年期は女性であれば誰もが通過する、人生の折り返し地点なのです。最近なんだか体の調子が・・・と思い悩む前に自分の体のこと、また、更年期という時期に自分の体にどのような変化がおこっているのか、きちんと知ることが大切です。
更年期障害ってどういうもの?
更年期を迎えると、女性の体の支えであるエストロゲンという女性特有のホルモンの分泌が急激に減ります。このエストロゲンの分泌が急激に減ることによって、さまざまな症状が出てきます。
たとえば、のぼせ、ほてり、発汗、関節痛、動悸、息切れ、めまい、手足の冷え、頻尿、肌荒れ、首・肩のこり、便秘、下痢、腹痛など一般に更年期障害と呼ばれる症状や、尿失禁、性交痛などもあります。
また、最近注目されている骨粗鬆症や脂質代謝異常による動脈硬化、心筋梗塞、脳卒中、老人性痴呆症などもエストロゲンと関連があるといわれています。エストロゲンは骨からカルシウムの消失を防ぎ、腸管からのカルシウムの吸収を助けています。更年期以降の女性はエストロゲンの分泌が急激に減るため、男性に比べて、骨粗鬆症になる率が高いのです。
また、エストロゲンの減少は脂質代謝の異常も引き起こします。エストロゲンは動脈硬化の原因となるコレステロール値の上昇を抑えるはたらきをしています。エストロゲンが減少するとコレステロール、特に動脈硬化を促進する悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が上昇します。コレステロールの値が高くなると、血管を硬化させたり、血管に血栓ができやすくなり、心筋梗塞や脳梗塞(脳卒中のひとつ)の原因となります。
このような症状や病気の全てをエストロゲン減少のせいにはできませんが、頭に入れておいてうまく対応することも必要です。






